碁笥と書いて「ゴケ」と読みます。碁器、碁す等と言われているがゴケが正解です。
現代は木製品が多く、木地仕上げという技法で木目木肌の美しさ、優れた硬度等を生かしたもの色、色着け仕上げのものと二通りあります。特殊な物として他に漆塗り(うるしぬり)、蒔絵(まきえ)、ラデン、鎌倉彫,、堆朱(ついしゅ)のような彫りを施した物など、工芸品としても立派な高級品もあります。
1、木地仕上げの物
桑(くわ)、黒柿(くろがき)、黒檀(こくたん)、紫檀(したん)、タガヤサン、花梨(かりん)、欅(けやき)、槐(えんじゅ)、桜、タモ等。
2、色仕上げの物(概して普及品が多い)
用材は主として桜、欅、栗等がこれにあたります。高級品の用材を用いて、この種の仕上げとする場合もあるがこれはシミや傷のある場合に使用されます。
3、塗り仕上げの物
拭き漆、螺鈿、蒔絵、鎌倉彫、堆朱等の工芸品。其の他普及品の中にはカシュウ等の染料で仕上げた高級品を模した物があります。
4、彫りだけの物
山水、花鳥、等の浮き彫りを施した物。
5、形の色々
古い時代の物ほど筒型になる。現代は丸型、平型が多い。
碁笥の木取りによる区別
柾目(縦木に使用する)、板目(横木に使用する)芯持(縦木に使用する)これらのうち柾目取りが木の特性から考えて正しい。芯付は木の特性からみて好ましくない。
技術面からの見方
2個を組み合わせて1組となる対物であるから、双方が同形にならなければならない。寸法は、黒石と白石の寸法の違いから、碁笥の容積においても差があるべきものであるが、最近は同一の物が多い。蓋は身とぴったり合致する物が良い。
碁笥の手入れ方法
碁笥の手入れは、殆ど盤側と同様仕上げられている物であるから、乾拭きがおすすめです。熱湯、水等は禁物。これは表面に塗った蝋が剥がれて見難くなるという理由からです。
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